今回は大型ショーケースの搬出、ユニック積込作業にいって参りました。

こちらのショーケースは、特注タイプで外形寸法で横幅3000mm×奥行き1100mmあり、お打ち合わせの段階で一番手前にあるショーケースが導線をふさいでしまっている為、他の厨房機器は搬出することが出来ないとのことでお話お伺いしておりました。

実際に下見にお伺いして、現地調査を行いました。厨房に対してかなり大きな陳列ショーケースです。

搬出間口には坂があります。

そして、この搬出で難点なのが、

①物件にガラスがついている為、非常に重量があることです。試しに持ち上げて見ましたが、人間の力ではびくともしません。この時点で、500kgはあると判断しました。

②もう一点、床下から足の部分まで、約45mmしかありません。センチに換算すると約4.5cmです。

これでは、下に台車やハンドリフトを入れて運び出すことが出来ません。

ハンドリフトの最低位が約8cm、台車でもこれを運び出すことが出来る能力のキャスター付きの台車の高さは約14cmになります。このままでは簡単には搬出することは出来ません。

簡単な方法では、バールや枕木等を使いテコの原理を使って持ち上げる方法もあります。今回は床の材質が木材質の為、床がえぐれてしまいます。その方法は使えません。

そんなとき役に立つのがこれです。

「爪式油圧ジャッキ」
よく重量屋さんが搬出、搬入の際に使用するアイテムです。爪の最低位が20mmです。これなら、45mmの高さに差し込む事が出来ます。

冷蔵庫の隙間にも入る程有能です。こんなに小さくて2.5tまで持ち上げることが出来ます。

まずはショーケースを広い場所まで持って行くためにジャッキアップします。

約15cm程、ジャッキアップが可能です。これで、ひとまずハンドリフトを差し込む事が出来ます。

反対側も同じように…

ハンドリフトを差し込みました。

この状態で広い場所まで引っ張り出して作業スペースを確保します。

作業スペースを確保出来たら、このままのハンドリフトの差し方では搬出間口を通れないので、爪式油圧ジャッキを使いハンドリフトを差し替えて向きを変えます。

この時、コンパネを一枚引き、支える面積を広げます。

こんな感じです。

反対側も同じようにして…

縦向きにハンドリフトを入れ直すことて、運び出しが可能になりました!

ここからは坂がありますので、ハンドリフトが外れてしまわないように慎重に搬出していきます。※写真は撮れませんでした。

最後にクレーン車を使って積込します。

クレーン車の荷重計では550kgとなっておりました。

ショーケース搬出後の写真です。他の機器の顔が見えるようになりました。

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その他、数点のショーケース、プレハブの室外機・室内機を引き揚げします。

200Vの電気が止まっておりますのでフロンガスを室外機側に戻すポンプダウン作業が出来ません。

コンプライアンスに遵守し、フロン回収を行います。写真は回収作業中の写真です。

フロン回収をしている間、同時進行でショーケースを搬出し積み込んで行きます。

フロン回収が終わった時点で室内機を取り外します。

フロン回収が終わった室外機も搬出します。こちらも200kgあって、経路が狭くひとすじ縄では行きません。お立ち会い人様の了承を得た上て一度木の枠を外させて頂き、搬出経路を確保します。

無事に搬出出来ました。

最後に積込します。

無事に完了です。

重量物の搬出や取り外しの難しい物件の搬出もお任せください。

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